(2008/6/13 日本経済新聞)
埼玉県和光市と東京・渋谷を結ぶ東京メトロ副都心線の開業を14日に控え、東京都と東京メトロが主催する記念式典が13日午前、新宿三丁目駅(東京・新宿)のホームで開かれた。
午前10時から始まった式典では、石原慎太郎東京都知事が「新線開通で人の流れが大きく変わり、東京の成熟につながる」とあいさつ。梅崎寿・東京メトロ社長らとともにテープカットした。
副都心線は2001年に着工した東京メトロ最後の新線。池袋、新宿、渋谷の3つの「副都心」を乗り換えなしで結ぶ。
副都心線 あす開業 山手線ラッシュ緩和も
(2008年6月13日 東京新聞)
埼玉県和光市と東京・渋谷を結ぶ東京メトロ副都心線(二〇・二キロ)が十四日に開業するのを前に同社と東京都は十三日、新宿三丁目駅で石原慎太郎知事ら約六百五十人が出席して開業記念式典を行った。
和光市−池袋間は有楽町線などの線路を使用、今回は池袋−渋谷間八・九キロを新たに建設した。新宿のデパートなどでは新たな客の取り込みを狙った商戦もスタート。
二〇一二年度には渋谷から東急東横線に乗り入れる予定だ。
東京メトロ副都心線の開業により、首都圏では既存路線の混雑緩和が期待されている。JR東日本は、新線と並行する山手線などから一日当たり約九万人の利用が減ると予測。同社にとっては、年間三十三億円の減収になると見込まれている。
和光市−渋谷間は、これまでのように地下鉄とJRを乗り継ぐのに比べ、副都心線の直通なら百二十円安くなる。スピード面でも東京メトロの地下路線として初めて急行が導入され、池袋−渋谷間で山手線より四分間短くなる。
東京メトロは池袋−渋谷間の一日当たり乗降客を約十五万人と見込んでおり、その多くはJR山手、埼京線から奪うことになる。
このため、山手線の副都心線並行区間では朝のラッシュ時に最も込み合う新大久保−新宿間で、ピーク時混雑率は現在の178%から160%台に下がると予測される。新聞をたたまなければ読めなかったのが、広げて読めるようになるほどの緩和だという。
乗客が減少するのはJRだけでなく、和光市−池袋間で競合する東武東上線も一日当たり三万二千人奪われ、年間十五億円の減収になるとみられる。
ただ、最近の例をみると、つくばエクスプレスが二〇〇五年に開業した際に、JR常磐線の競合区間では一日約十万人の乗客減少、年間百二十億円の減収と試算されていたが、実際には七十億円足らずの減収だった。
JR東では「新線は人の移動を活性化させ、既存路線にも相乗効果を生む。一時的に乗客が減っても、中長期的には元の数に戻るかもしれず、混雑の解消にはつながりにくいのでは」とみている。
池袋−渋谷、急行なら11分 地下鉄副都心線あす開通
(2008年6月13日 朝日新聞)
東京の池袋、新宿、渋谷の3大副都心を縦断する東京メトロ副都心線の開通を翌日に控えた13日、記念式典が新宿三丁目駅(東京都新宿区)であった。石原慎太郎都知事は「首都における人の流れが変わってくると思う。東京の成熟に加速がかかると思う」と話した。
同線は埼玉県和光市―渋谷間の20.2キロ。01年6月に着工し、総工費約2500億円。池袋―渋谷間は各駅停車で約16分、急行で11分で走る。和光市で東武東上線、小竹向原で西武有楽町線・池袋線に乗り入れている。12年度には、渋谷で東急東横線とも直通運転する予定だ。
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