(2008年5月31日 中日新聞)
JR東海が三十日に山梨リニア実験線の延伸工事に着手したことで、首都圏と中京圏を最高時速五百キロ、四十分で結ぶリニア中央新幹線の“直線ルート”がさらに有力になった。同社幹部は「実験線を実用線へ格上げする可能性が極めて高い」としており、ルート上の中間駅の位置もおのずと浮かんでくる。
リニア実験線(山梨県笛吹市−上野原市間)は、JR東海が三千五百五十億円かけ、二〇一三年に全線四二・八キロを完成させる。二〇二五年開業を目指すリニア中央新幹線の総延長二百九十キロの七分の一にあたる。車両を新造するなど設備は営業化・実用化仕様に変更。トンネル区間も長くなり、より実践的な実験ができる。
今年に入り、想定ルート上の最難関とみられる南アルプスの地質を調べるため、山梨県早川町と長野県大鹿村でトンネル工事の水平ボーリング調査を開始。調査結果に問題がなければ実際のルートとなる可能性が高い。
関係者によると、東海道新幹線のバイパスという位置付けから、起終点は新幹線乗り入れが条件。中京圏は名古屋、首都圏は東京か品川かだが、四十メートルより深い大深度地下に駅を造るとしており、位置的には品川が優位だ。ただ現時点では東北、長野などJR東日本の新幹線との連絡が悪いのがネックだ。
中間駅は「高速を維持するため二、三駅程度」(JR東海幹部)としており、候補は相模原・橋本付近(神奈川県)、甲府付近(山梨県)、飯田付近(長野県)とみられる。同社は中間駅建設費を地元負担と試算しており、資金面からも「一県一駅」が現実的だ。
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