(2008年5月16日 読売新聞地域版)
環8から2012年度までに、踏切が消える。都内西部を半円状に結ぶ環状8号線に、ただ一つ残る京浜急行・蒲田第5踏切(大田区)。羽田空港や首都高、国道1号線とも近く、大渋滞を引き起こす踏切として悪名高かったが、高架工事が急ピッチで進んでいる。18日にはすでに完工している上り線が供用開始。これにより、遮断時間は4割減少し、付近の渋滞は大幅に緩和する見通しだ。
環8は大田区から北区にかけての総延長約44キロ。関越自動車道や東名高速の起点インターに乗り入れできるほか、羽田空港や首都高横羽線に近いことから交通量が多い。都の2005年度の調査では、世田谷区内の調査地点で1日6万8000台が行き交った。
かつて、蒲田第5以上に評判が悪かったのが、西武新宿線井荻駅(杉並区)そばにあった踏切。西武鉄道によると、最大で1時間のうち50分遮断された。道路の下に鉄道を通す立体交差化で、1999年に踏切がなくなると、線路をまたいだ約5キロの区間の走行時間が、77分から11分へ劇的に短縮された。
現在も環8にはJR、東武、京王など7社の路線が交差するが、残っているのは京急蒲田駅近くの第5踏切だけ。1日平均2万3000台が通過し、朝夕のピーク時には渋滞が頻発している。京急電鉄はすでに上り線の仮高架工事を終えており、17日の終電後、線路の切り替え作業に着手。電車は18日の始発から高架を走る。
計画によると、高架は12年度までに全面完成する予定。完工が早まる可能性もあり、京急は工事が済み次第、供用を始める方針という。渋滞が解消するかは、その時の交通量にもよるが、ドライバーのイライラは大幅に解消されそうだ。
都鉄道関連事業課の荒井俊之課長は「踏切をなくすことは、渋滞解消だけでなく、歩行者や自転車の往来を盛んにする効果があり、街のにぎわいにも役立つ」としている。蒲田の商店関係者も歓迎しているようだ。
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