(2008年2月20日 読売新聞)
本格的な受験シーズンが到来し、鉄道に関連した県内発のお守りが受験生の人気を集めている。
鉄道テーマパーク「碓氷峠鉄道文化むら」(安中市松井田町横川)では、急勾配(こうばい)の難所として知られた碓氷峠で電気機関車の滑り止めとして使われた砂を袋に詰めた「御守砂(おまもりすな)」が好評だ。昨年12月からは、妙義山などを刺しゅうした特製の袋に砂10グラムを入れて、500円で販売している。2000個用意したうち、すでに約570個が売れた。
元々は紙製の袋入り。客足が遠のく冬季の入園者には無料で配り、注文があれば、有料で郵送している。今年に入って、都内の資格試験予備校から4000個の注文があるなど、根強い人気がある。
碓氷峠があるJR信越線の横川―軽井沢間が1997年に廃線になった後、鉄道文化むらの職員が倉庫に残っていた砂を活用できないかと考え、「難所の碓氷峠を越えた機関車の滑り止め」として、2002年に配り始めた。すぐに評判を呼び、遠方からも郵送の依頼が相次ぎ、「無事合格しました」など、お礼の手紙も毎年届くという。
一方、上毛電気鉄道(前橋市)は、学業成就の祈願で知られる同市内の菅原神社でお祈りした前売り乗車券「合格祈願乗車券」を今年も販売している。沿線に高校が多い同鉄道が「生徒さんの受験当日の負担を減らしたい」と企画し、毎回完売。9回目の今年も9割が売れたという。
神社の写真入りで、乗車区間と乗車日を事前に駅員に記入してもらい、料金を払う。持ち帰り可能で、お守りとして大切にする受験生も多いという。
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