(2011/8/24 四国新聞)
高松琴平電気鉄道(香川県高松市)で今月末から、昨年6月に引退した京浜急行電鉄(東京)の「1000形」最後の車両が運行する。高度経済成長時代から首都圏の変遷を見つめてきた通勤電車が、活躍の舞台を讃岐路に移し、“再登板”する。
京急によると、1000形は、1959年に登場し、79年まで同社で最も多い356両が製造された。サラリーマンらの足として活躍したが、老朽化や新型車両の導入で86年以降、順次、廃車や他の鉄道会社に売却され、昨年6月に最後の車両も引退した。
琴電では、これまでにも京急から1000形など車両を導入した実績があり、今回は引退直前まで走っていた車両を含む4車両を購入。うち、2車両は最終製造年の79年10月製。復帰に当たり、赤い車体に白い帯の京急カラーから、緑と白の琴電カラーに塗り替えられた状態で船に積まれ、20日に横浜港を出発、22日に高松港に着いた。
琴電によると、1000形車両は現在、全国で同社の路線でしか運行する姿を見られないという。
写真撮影のために高松港を訪れた山口県下関市の団体職員紙透農さん(35)は「外装は変わったが、独特の雰囲気は変わらない。香川で第二の人生をしっかりと歩んでほしい」と話していた。
琴電では今後、試運転した後、29日から琴電長尾線で2両編成で運行する予定。
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