(2009年01月08日 asahi.com)
■新幹線開業後、分離する江差線
■旅客収入見込めず 対策協が輸送調査
北海道新幹線の既着工区間(新青森―新函館)の開業に伴い、JR北海道から経営分離される並行在来線(JR江差線の五稜郭―木古内間)の一キロあたりの一日平均旅客輸送人員「輸送密度」の推計値が671人にとどまることが7日、明らかになった。この数値は整備新幹線開業に伴って運行している他県の並行在来線と比べても少ない。道内で第三セクター鉄道を運行した場合、現状では旅客収入が十分に見込めず、経営難に陥ることが浮き彫りになった。
同日の道議会新幹線・総合交通体系対策特別委員会に道が示した。この調査は、道内で並行在来線の対策を検討している「北海道道南地域並行在来線対策協議会」(座長=高橋はるみ知事)が外部に委託し、昨年9月に実施した。
同協議会は、新幹線開業後について、(1)第三セクター鉄道(2)バス転換――のいずれかにすると確認している。今回はJR江差線の五稜郭―木古内間の利用状況から輸送密度の推計値を算出した。今後、沿線人口の将来推計を基に開業から30年後までの需要予測と収支予測などを3月末までにまとめ、運行形態や経営主体などの検討に入る。11年度末にも方向性を決定したい考えだ。
整備新幹線開業による他県の並行在来線はいずれも第三セクター鉄道。輸送密度は、しなの鉄道(長野県)が7412人と最も多く、IGRいわて銀河鉄道(岩手県)3399人、青い森鉄道(青森県)1114人、肥薩おれんじ鉄道(熊本、鹿児島両県)880人といずれもJR江差線を上回っている。ただ、すべてが累積赤字を抱えている。
JR江差線には一日上下50本程度の貨物列車が運行しており、第三セクター鉄道の場合はJR貨物からの線路使用料が見込めるとの期待感はある。道交通企画課は「旅客収入がそれほど見込めないという点で(三セク鉄道の経営は)厳しい」としている。
鉄道ブログランキングへの応援 お願いします!


