(2008/8/24 毎日新聞)
◇住民らと経営努力実り
1988年の開業以来、赤字経営が続いている第三セクターの「わたらせ渓谷鉄道」(わ鉄)が、会社の経営努力と、地元住民らで作る市民協議会(佐羽宏之会長)などの支援の広がりで、旅客売り上げが今までになく増え始め、初の黒字化も視野に入ってきた。23日には、10年前に導入したトロッコ列車の乗客が20万人に達した。
◇「以前乗って感動」 節目の乗客は埼玉・孫と祖父
20万人目の乗客は埼玉県上尾市の隈元凪(なぎ)ちゃん(5歳)。「以前乗って感動したこの列車に乗せてあげたかった」という祖父の鈴木昇さん(56)とやってきた。
わ鉄は年間70本だったトロッコ列車の運行を昨年130本に増やし、「料理列車」など企画列車も増やした。その結果、昨年度は基金9000万円を取り崩したが赤字幅を約1000万円に縮めた。今年度は6000万円を取り崩すが、4〜6月で前年同月比130%を売り上げ、目標の99・3%に達し、「年度目標達成を目指したい」(松島茂社長)と“快速運転”ぶりを認めた。
また、「2008年公共交通をつくる会」は、手作りのタブレット型クッキー(1枚180円)を発売した。売り上げの一部が枕木購入資金になる。この日、100枚購入した黒保根町の町田悦子さんら3組には、枕木に取り付ける金属製の名札が手渡され、大間々駅構内に敷かれた真新しい枕木に取り付けられた。
2年前に設立された同鉄道市民協議会の活動もこの間大きく広がった。桐生市黒保根町では沿線約4キロの不要木を会員の手で伐採した。松島社長は「最善の結果に結びつけたい」と、再建の決意を新たにしている。
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