(2008/8/24 FujiSankei Business i.)
東京・秋葉原と茨城県つくば市を最短45分で結ぶ「つくばエクスプレス」(TX)が開業して24日で3年。初年度に1日当たり平均15万人だった乗客数は順調に伸び、今年5月には同26万人を突破した。沿線では駅と一体化したまちづくりが進むが、自治体間に“格差”も出てきている。
■北関東最大級SC
終点一つ手前の研究学園駅。周辺のつくば市葛城地区では、沿線最大の総面積485ヘクタールの開発が進む。駅前にマンションが立ち並び、今秋オープン予定の北関東最大級の大型ショッピングセンターが外観を現した。10年春には、新市庁舎が完成予定。昨年オープンしたホテルの副支配人は「日々の変化が目に見えて分かる」と集客力のアップに期待する。
都市再生機構は、沿線の茨城、千葉、埼玉3県の計7地区で開発計画を進行中。茨城県など機構以外による開発も進んでおり、同機構茨城支社は「今後ますます販売競争が激化しそうだ」としている。
■新たな魅力づくり
機構や茨城県は「知的な田園生活」を意味する“つくばスタイル”を打ち出し、人口誘致を進めてきた。研究機関が集まり、自然豊かなつくば市はその中心だ。
市内の四駅を中心に8万人を呼び込む計画。今年3−7月の沿線開発地区の新住民は市内の転居者が41%を占め、担当者は「知名度が低く、思ったより県外からの移住者が少ない」と焦りを見せる。現在の人口は約20万8000人と、開業後の純増は約9200人にとどまっている。
TXを運行する首都圏新都市鉄道(東京都台東区)によると、茨城県内で1日平均の乗車人数が最も多いのは、県南部の守谷駅。人口約5万8000人の守谷市は、経済誌が選ぶ全国の「住みよさランキング」で今年、総合一位に選ばれた。今年1〜7月の市内への転入者の64%が県外からだ。
より東京に近い千葉県流山市は04年から05年の人口伸び率が0・3%だったのに対し、TX開業後の07年から08年の伸び率は1・6%。同市によると、流入人口の約3分の2が県外からという。
つくば駅から2〜4キロの開発地で注目されているのが景観緑地と宅地、菜園を一体的に提供する「緑住農一体型住宅」。昨年、オオタカの営巣が確認され造成は中断しているが、つくば市は「新たな魅力をつくれば、人は来るはず。オオタカは豊かな自然が残っている証拠」と期待している。
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