東北新幹線2010全通/取材ノート/新青森駅/どうなる在来線接続/奥羽線 単線でダイヤ過密/青い森鉄道 乗り入れ今後協議
(2009年6月8日 東奥日報)
東北新幹線・新青森駅開業後、2次交通の柱となる在来線の行方に、関係者らが気をもんでいる。本県のリレー列車要望に、JR東日本の吉田幸一
秋田支社長は「地元と私たちの考えは同じ方向を向いている」と列車増発を約束する。ただ、新青森駅を挟む奥羽線・
青森―津軽新城間は単線の上、今でも1日100本近い列車が走る過密区間。もう一つの課題である青い森鉄道との相互乗り入れを含め、利便がどの程度向上するか、具体像はまだ見えてこない。
JR提供の2008年8月ダイヤを参考に、旅客列車と貨物列車を含む新青森駅付近の列車走行状況を調べてみた。未明の時間帯は1時間に2本程度しか走っていないが、午前7〜9時台や午後1〜10時台は6〜8本の列車が交互に通過し、ダイヤが立て込んでいる様子が見て取れる。
新青森駅は単線にホーム1つの構造で、列車のすれ違いもできない。JRは新幹線
開業に備えてホームの2面化工事を進めており、上り・下り方面同時に列車が発着できるようになる。それでも、青森―弘前間のうち、複線は川部―弘前間だけで複線区間拡大の予定はなく、新幹線開業後も奥羽線の容量自体は窮屈なままだ。
▼物理的限界が存在
東北新幹線「はやて」は現在、定期列車だけで1日16往復が
八戸駅を発着している。新青森駅開業時は新幹線が増発される可能性がある半面、奥羽線方面への接続確保には、物理的な限界がある。
一方で、JR東北線の青森―八戸間は第三セクター・青い森鉄道として経営分離されるため、JRと同鉄道が乗り入れをしない限り、新青森駅から青い森鉄道区間に向かう人は、新幹線から最低2度の乗り継ぎを余儀なくされる。
県や関係団体はこれまでもJRに乗り入れを要望してきた。しかし、青い森鉄道の列車が新青森駅付近の過密ダイヤに割って入れる保証はない。さらにJRに対し、線路や列車の使用料が発生する可能性がある。
逆に、JRの列車が新青森駅から直接、青い森鉄道に乗り入れれば利便は確保できるが、やはり何らかの料金が発生する可能性がある。JRは新型
リゾート列車を、青森駅から青い森鉄道経由で大湊線へ走らせる方針だが、一方で、新青森駅からの直通列車などで
北海道方面への接続を強化する公算が大きい。青い森鉄道に対しどの程度、配慮の余地があるかは不透明だ。
浅虫温泉地域活性化懇談会の細井仁座長は「昨年10月、地元9団体が青い森鉄道の新青森駅乗り入れを県やJRに要望した。このままでは
温泉利用者が離れかねない。同じ沿線にある
三沢市の古牧温泉や野辺地町の馬門温泉と連携を強め、乗り入れ実現の呼び水にしたい」と力を込める。
同じ並行在来線のIGRいわて
銀河鉄道は車両使用料を払い、東北線でJRと相互乗り入れを行っているほか、JR花輪線の列車も同鉄道を走る。
▼具体的話題に上らず
県並行在来線対策室の武田志郎室長は「JRとはさまざまな課題をこれから本格協議する段階。相互乗り入れはまだ具体的な話題に上っていない」と語るが、協議の行方が新幹線の利便性や「青い森鉄道」の経営に大きな影響を及ぼすことは間違いない。
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posted by train news at 20:45
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